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らーめん食べ歩き隊が行く

ニューヨーク食市場研修報告

4月10日~15日。
大成食品(株)の鳥居代表は、経営コンサルタント・古田基さんが主催する「ニューヨーク食市場研修」に参加しました。

☆古田さんの最新プロフィールや業界リポートはこちらをご参照ください。
株式会社フードシステム 
http://foodsystems.jp/

ニューヨークのラーメン店は大人気
山内「国内外のフードビジネスへの造詣が深い古田さん。
鳥居式らーめん塾や“麺”夢塾の講師としてもおなじみですね(^^)
世界のフードビジネスの最先端をゆくニューヨーク視察も今回で26年目とか」

鳥居「古田さんはそろそろ80代なのに…終始元気いっぱい(^^)
時差ぼけに苦しむ参加者を率いて、5日間で20カ所以上視察したんだ。麺業界から参加したのは私ひとり。焼き肉などの外食チェーン経営者や総菜、弁当など中食関係の人が中心だった」

山内「現地のラーメン店はいかがでした?(^^)」

鳥居「あいにく初日の夜にマンハッタンの一風堂に行けただけ。
ここ1店だけで年商5億円という前評判通り、大変な人気だったね。ラーメンダイニングというコンセプトで、およそ80席という規模。予約してあったのに、席に通されるまでウェイティングバーで30分も待ったよ。
お酒、一品料理、ラーメン、デザート…とメニューが豊富だった。
日本の店でとほぼ同じラーメンが1杯15ドル(1ドル=80円で換算すると1200円)。日本の2倍近い値段だ。

替え玉やトッピングが2~4ドル、酒、デザートは6~10ドル、料理が5~20ドル。ホール担当の人数が多く、細やかな接客がされていた。もちろんチップがいる。客単価はざっとみた限り、30ドル代後半~40ドルあたりだろう(^^)b
ディナーとしてラーメンや和のテイストの料理、酒類をじっくり楽しむためのレストラン…という感じだった」

山内「そんなに高いのに、大行列!? (@o@)」

鳥居「そう。このあと、他の有名ラーメン店にも行ったけど、大混雑で断念。現地のラーメン人気の高さに圧倒されたよ。

このブームは今後も続きそうだけど、ラーメン店の数はまだ少ない。後発でもまだまだ勝機はありそうだ。
日本のラーメンには豚骨以外にも醤油、塩、味噌、つけ麺、油そばと色々あるし…。
豚骨以外のタイプで、東京並みの完成度のおいしいラーメンを提供できれば、成功する可能性は高いだろう。
問題は、アジアに比べて出店費用が一段とかさむことかな」
高く売ったのにお客様が喜ぶ秘密は…?
鳥居「10年ほど前にもこの研修に参加したけど、業界内の勢力図は激変していたね。スパーロやパーキンス&マリー・カレンダーズ…
当時繁盛していたファミリーレストランやファストフードチェーン、安売りと数百?千店以上もの多店舗展開で成長してきた企業が、軒並み衰退していた。古田さんによれば、2009年以降、11000社以上が消滅したそうだ」

山内「11000社も!? (@m@;
リーマンショック後の不況の影響でしょうか。消費者が外食を控える傾向はニューヨークでも顕著だったわけですね」

鳥居「うん、デリ(総菜)など中食関係のビジネスに食われた形かな。外食系の企業の淘汰、再編が一気に進んだ。
だが、商品やサービスに高い付加価値をつけている店は繁盛していたね(^^)b

たとえば、ウェグマンズ・フードマーケット(http://www.wegmans.com/)。

オーガニック食品や野菜、総菜、デザート類の豊富な品揃えが人気のスーパーだ。デリで買った商品を店内で食べる広大なイートインスペースが完備され、ケータリングサービスもある。
1店で1週間に1億円を売るというんだから驚きだ。
しかも従業員が多い。60店で約35,000人もいるとか」

山内「単純に平均して1店あたり583人…。国内大手スーパーの2.5倍以上ですね(@@;」 

鳥居「この人数、マンパワーが店の魅力を高めていた。
店内で働くスタッフたちの仕事ぶりは細やかで、商品陳列の素晴らしさ、見事さには感服するしかない(^_^)
対面販売が多くて、スタッフとの会話が楽しめた。みんな朗らかで、コミュニケーションスキルが高いんだね。スタッフとお客の距離が近い感じだ。

注文に応じて調理したり、最後の仕上げをお客の目の前でしてみせる演出も心憎いし…
買い物が楽しめたから、価格が少々高くても満足できた。
また来たい、なるべくゆっくりしていきたい、と思ったよ。

ダニー・ウェグマン社長の『人はコストではなくバリューである』という言葉を痛感したね。価格競争に勝ち残るためにコストカット。特に人件費削減に懸命な国内企業とは、まったく逆の考え方だよね(^^)"」
ニューヨークの繁盛店。 キーワードは「複合化」
鳥居代表「現地では、異なる機能、業態同士を複数組み合わせた店が繁盛していた。

たとえば一風堂は、バー+ラーメンダイニング。
日本のらーめん店では、ただ並んで待つだけだが、ここではバーで一杯やりながら待てる。
ビール、ワイン、日本各地の地酒、焼酎…アルコールメニューが充実していたよ。
お客としてはラクに待ててお酒も楽しめる。ありがたいよね(^o^)
もちろん、店側もその分売り上げがアップする」

食べある記隊山内「バーという業態をプラスしたことで、待ち時間が新たな商機になったんですね。
行列を避けて別のお店に向かうなんてことも減らせるし…待つこと自体を楽しもうとするお客様も集まりそう。
ドリンク類はラーメンより利益率が高くて手間ひまもさほどかからないし……ほかにも色々メリットがありそうですね(@o@)」

鳥居「複合化とそれによる多機能化が繁盛の鍵を握っていると感じたよ。

たとえば、ゼイバーズ(http://www.zabars.com/)。
1940年創業の老舗だ。ごく小さな、魚の薫製のデリ(総菜店)がスタートだったらしい。
今では豊富な品揃えと高品質かつ高満足を誇る超繁盛店に成長。
1週間に5万人も来店するらしいよ」

山内「5万人…年間にして260万人もの集客ですか…(@@;」

鳥居「人気店なのに、店はブロードウェイのここだけ、という一店主義を貫いている。
いっそうブランド力が高まるよね。
パスタやコーヒー、キッチングッズ…ゼイバーズブランドの商品はたいへんな人気。
コーヒー豆が1週間に3600kgも売れた、なんて記録もあるとか。

店内の品揃えの豊富さ、こだわりぶりには圧倒されたよ。
スモークサーモン、オリーブ漬け、チーズ…
それぞれ何十種類あるのか数えきれない」

山内「どれを買えばいいか、迷いそう…(@@;」

鳥居「大丈夫。商品知識豊富な従業員が店内にたくさんいるんだ。ここ1店で約250名の従業員がいるんだよ。試食販売も充実しているから、すんなり好みの商品を買えた。
ゼイバーズもウェグマンズ・フードマーケット(http://www.wegmans.com/)同様、接客が素晴らしかった」

山内「商品力+マンパワー…デリだけでも十分魅力的ですね(^^)b」

鳥居「デリとコーヒー販売、ケータリングに自社ブランド商品の通信販売の複合化だね。
ケータリングのメニューブック、通販カタログは眺めているだけで楽しい。
老舗の信用に加え、価格は高いが、値段以上の満足感がある商品を厳選している。こだわりの商品を豊富に取り揃えている…そんなゼイバーズのブランドイメージが浸透しているから、消費者は安心して注文できるんだろうね(^^)」
繁盛店に見る「複合化」の効用
鳥居「チョコレートをメインにしたスイーツの製造販売+カフェ+通販のマックスブレナー(http://www.maxbrenner.com/)、ザ・プラザフードホール バイ トッド・イングリッシュ(http://www.theplazafoodhall.com/)も賑わっていたよ。

ザ・プラザフードホールは、老舗高級ホテルの地下にあるフードコート。
格式あるホテルのレストランだと近付き難いが、フードコートなら入りやすい。しかも、テレビスターでもある人気シェフがプロデュースしてる。
グリル、ワインバー、寿司バー、チーズとハム、ピザ、ベーカリー…など8つのカウンターがあったよ。
各カウンターでスタッフが調理する姿を間近に見ながら料理を選び、イートインコーナーで食べる。
サラダが7ドル(1ドル=80円で換算すると560円)、寿司の盛り合わせが16ドル(1280円)、パスタが20?30ドル(1600?2400円)、ハンバーガーが15ドル(1200円)レストランで出すような本格的な料理だが、価格は手頃。
しゃれた雰囲気の店内だけど、フードコートだから気楽に食べられるんだ。
テイクアウトできるデリでもあり、ケータリングもやっている…おかげで格式あるホテル、レストランには近づかなかった層、若者たちも気軽にたびたび利用できる。

つまり、複数の業態が出あうことで新しいタイプの店ができ、その新しさ、魅力、利便性などにひかれて今までとは異なる客層も集客できる、というわけだ(^^)b
日本の繁盛店創りにどう活かす?
鳥居「日本のラーメン業界をみても、ラーメン専門店+物販とか、ラーメン専門店+通販、という形で複合化は着々と進んでいる。
ラーメン居酒屋的な店も増えているね。
今後はラーメン+スイーツとか、+カフェとか…立地やお客様のニーズをみながら、複合化を進めて行くと、そのお店の付加価値が高まり、繁盛しそうだ。

ポイントはブランド力かな。
ゼイバーズの一店主義が参考になるだろう。
個人店が繁盛してブランドが確立されたら、2号店、3号店と多店舗化していくのが一般的だけど。
あえて1店に絞って、付加価値を高めるための多機能化、複合化を進めていく。
すると、ラーメン店でも昼休みなしの通し営業が可能になる。その分、売り上げは増え、休憩時間中の人件費、光熱費等のロスを減らせる。
日中の飲食ニーズが高い主婦や中高年層のファンが開拓できる。…資金ができれば、新たに別ブランドを立ち上げるとか、海外出店とか…さらなる飛躍への可能性が広がるよね(^^)b

大成食品も、中華麺の製造卸から直営店の運営。開業、運営支援。そして消費者向けの直売会…多機能化、複合化を進めている。
少子高齢化で人口は減少していく一方の日本で収益を上げ続けるための選択だったが…確かに顧客を増やし、満足度を高めて、顧客創造と業績向上をもたらした。
今回の研修であらためて複合化の効果と可能性の大きさを実感したよ(^^)"」

山内「4月のニューヨークに続き、5月はシンガポール、6月は中国を視察されるとか。
現地のラーメン事情などのお土産話、期待してます(^^) 」
鳥居憲夫 (2012年04月 15日 22:14)  コメント(0)

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