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中国湖南省米粉視察レポート(後編)~鳳凰→洪江→長沙→上海編~

前号に引き続き、食べある記隊鳥居隊長と新井@大成食品商品開発アシスタントマネージャーによる中国湖南省麺文化視察旅行のレポートをお送りします。

6月18日朝に羽田をたち、深夜に湖南省張家界に到着した二人。
湖南省の代表的な米粉3種のうち、長沙米粉、常徳米粉を体感。
残る洪江米粉とは、いったいどんなもの?
6月20日。視察団一行は、洪江米粉を求めて鳳凰に向かいます。

洪江米粉を求め270キロの悪路を行く…

■回 

視察旅行3日め。
6月20日は朝食後、張家界から鳳凰まで約270キロの道のりをマイクロバスで移動することに。
鳥居「悪路を1日がかりで移動したんだよなあ…(^^;)」
新井「6月中旬の大雨のせいで、道が崩れているところがあったりして、こわかったですよね。途中、立ち往生している車も見かけたし…(@@;)」
苦労して移動した甲斐はおおいにあったよう。
新井「鳳凰のホテルの夕食に出た洪江米粉はおいしかったです。今回食べたなかで一番気に入ったかも♪(^q^)」

☆洪江米粉の炒粉

うどんのように白く丸く太く長い米粉をニラと炒め、中国醤油で味付けしたもの。もちもちした食感がとてもおいしい。味付けも辛くなく日本人好み。

鳥居「坂本先生のお話では、洪江米粉は製法が他の2つとは異なるそうだよ。
米粉の一般的な製法は酸漿(スアンジャン)。
酸という文字が示す通り、米を水に浸して粉にしたあと、発酵させるんだ。それを脱水してつぶし蒸し固めて、さらにつぶし、圧搾機で絞り出してから煮て、水洗い、乾燥させる」
山内「大変な手間ひまがかかるんですね。対して洪江米粉の製法は?」
鳥居「硬漿(インジャン)といって、米の粉を発酵させない製法。
風味、食感の違いは発酵の有無という製法の違いに由来していたんだね。
洪江米粉は、讃岐うどん並に極太で、長さが60センチ〜1メートル弱と長いから戻すのも一苦労らしい(^^;
まず熱湯で2時間つけて、水につけてさらに1日、だったかな。
ただ、同じ米粉でも、店主の感覚次第というか、戻し加減次第で食感、味はずいぶん違う。
現地の人は柔らかく戻すけど、固めに戻したほうが日本人の好みにはあうだろうね」

鳳凰からさらにバスで137キロ走って洪江へ。
福遠風味小咆で本場の洪江米線を試食することに。
 
☆粗干粉(ズーガンフェン) ☆粗湯粉(ズータンフェン)
粗が太麺、細が細麺、干がスープなし、湯がスープありの意味を表す。
粗干粉は細切り肉とニラの炒め物をあえたあえそば。唐辛子がどっさりのっている。辛いが洪江米粉の太くもちもちした食感に醤油味の味付けがよくあっていて美味。
粗湯粉のスープは醤油味の清湯。あっさりしているため、もちもちとおいしい米粉が主張しすぎているように感じた。

新井「坂本先生のお話では、洪江米粉はかつて正月、祝日に必ず食べられていた行事食とか。このビーフンが長 ~いのは、幸せが長く続きますように、という願いを。丸(円)いのは離散していた夫婦や家族が再び一緒になれますように、という願いをこめているそうですよ(^^)」
職人技連発!?(^^; 洪江米粉の製造工場を見学!
新井「洪江米粉の製造工場は、一見普通の民家のような感じ。工場主夫妻とスタッフ2名くらいのこじんまりした工場でした。
なぜか30分も『見学させない』、『技術を教えるわけにはいかない』、と工場主の奥さんとガイドさんの間でもめていたこと。事前に見学予約されていたはずなのに…(^^; 
坂本先生が、『日本では絶対できない技術だからぜひ見学させてほしい』と中国語で熱心に頼み込んでくださったおかげで、ようやく見学できました」
山内「さすが坂本先生、百戦錬磨(^^; 30分待ちが無駄にならなくてよかったですね」

新井
「話がまとまってからは、製造工程を本当に最初からきっちり見せてくれました。米を水に30分つけておくところから順にね…(^^;」
山内「また30分待ちとは!?…(^m^;
この原料米は日本の米と同じですか?」
鳥居「いや、インディカうるち米だね。日本のもちもちしたジャポニカ種の米に比べ、アミロースが多く粘りが少ないんだ。
この米を30分水につけ、機械で粉にする。発酵はしていないが、当然湿っている。触るとサラサラ、押すと固まる感じさ」
新井「湿った米の粉を一抱えくらいありそうな大きなミキサーでほんの30秒程度撹拌。小麦粉の場合なら5分は回すんですがね(^^;
少しだまができる程度に混ざったところで、別の、高さ1メートル近い大きな機械に手で(^^;移します。
このとき、工場のスタッフが本当に適当〜な感じで(^^;水を加えていました」
山内「て、適当?(@@;)」
もっとも、新井さんはこの時加えた水は約4リットルだろうと見当がついたそうだ。
新井「米の袋は50キロ入りで、ミキサーに入ったのはその約半分だから…(^^)」
と、ダマになった状態の水分量やミキサーの容量から追加した水分量のあたりをつけたらしい。
山内「さすが製麺技能士〜♪(^^)/"」
新井「(^^;ゞ」

鳥居
「機械は大きなパイプが二台連結したような感じのものだった。
最初のパイプで撹拌され、粉が練られていく。特に加熱しているような設備はなかったけれど、摩擦熱や圧力でどんどん熱くなって湯気が出てくる状態に。この熱で糊化された生地が隣のパイプへ流れていき、直径3ミリくらいの穴があいた圧搾機から押し出されてくる」











新井
「押し出されてきた米粉をこれまた適当〜な感じで(^^;はさみで切っては工場内の竹棒に干していくんです。
表面は餅っぽいけれど、べたべたしていないから互いにくっつくことはありません。
干し上がったものは約1キロずつ束ねて出荷されます。研究用にしっかり持ち帰りましたよ」

新井「日本で商品化する場合、長沙米粉、常徳米粉の食感はこしのなさ、切れやすさがネックかも。
個人的には、極太、もちもちした食感の洪江米粉のほうがいけるんじゃないか、と思います。たとえば、らーめんとしては…(^o^)/"」
と、新商品のアイデアを楽しげに語る新井さん。
その姿を、鳥居隊長は頼もしげに見守っていた。
粉麺混在地域・湖南省で再確認。あの方はやっぱり「麺」がお好き♪(^m^)
山内「そういえば…ラーメン評論家・大崎さんは、どの米粉がおいしいとおっしゃってました?(^^)」
新井「それが…(^^;
米粉を連食しながら『ラーメンが…食べたい(-_-)』とつぶやいてらした印象ばかり強くて、わかりかねます…(^^;)。
『やっとラーメンらしいものが!(^o^)/』、と大喜びされてたのが21日の夜。長沙のホテルでようやく米粉ではなく、牛肉麺と刀削麺がでたんですよ」
鳥居「湖南省で口にした貴重な『麺』料理だったからかな。やっぱり大崎さんは『粉』より『麺』がお好きらしい(^o^)"」
 
湖南省各地を視察してきたが、省都・長沙に来て、ようやくblix的な濃度があるスープに出会えた。
スープは豚系で中国醤油で味付けされていた。こくがあり、スープはとてもおいしい。ただ、牛肉麺の細く長い麺も刀削麺もぼそぼそしていておいしくはなかった。

新井「最終日22日の朝食は原味粉館というビーフン専門店へ。もっともメニューに(面)とあったから小麦の麺も食べられます。
長沙米粉の細いタイプ=粉(フェン)、やや太めのタイプ=米麺(ミーミェン)を試食しました。
 
醤油味のスープはこくがあったし、スパイシーで香菜がのっていて美味ながら、平たい米粉の食感、味がもうひとつ物足りなくて…(^^;」
鳥居「麺、具、スープの相性の大切さを再確認させられた感じかな。米粉の戻し加減を変えるだけでずいぶん印象は変わりそうだけどね」

新井「視察の最後は上海の虹橋空港そばのバイキングレストランへ。坂本先生曰く『本当の上海焼きそば』を食べました。
麺は太くて柔らかく、中国醤油で炒めたもの。具にシーフードは入ってませんでした。実にシンプル…
思えば、視察中は中国醤油味の料理ばっかりだった気がします…(^m^;)」
鳥居「味付けの調味料を変えたらどうだろう?(^^)b」
隊長が切り出し、二人の会話は再び商品開発会議モードに。

坂本先生が今回の視察でまいた「湖南省の米粉」という種。
鳥居隊長と新井商品開発アシスタントマネージャーの胸中で芽吹き、すくすく成長中のよう(^^)b 
魅力的な新商品として開花する日が楽しみだ。
鳥居憲夫 (2011年06月 18日 14:18)  コメント(0)

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